ひょんなことから日本橋界隈の老舗を巡るツアーを主催している「日本橋めぐりの会」様とご縁ができ、
今日は「越前VS江戸2店」ツアーにお招きを受けました。
何しろ蕎麦屋さん3軒に行くというので朝食を抜き、ベストコンディションで挑みました。
待ち合わせは日本橋三越本店前、おりしも桜の季節、三越ののれんは桜色に変身し、
たおやかに揺れていました。
さて、まずは日本橋のたもと、「御清水庵清恵」。入口には大きく「越前おろしそば」と看板が出ています。
もちろんおろしそばを頼みました。
少し太めで、もちっととしたそばをぶっかけではなく大根のおろし汁の入った 汁に付けて頂きます。
汁がやさしく胃が疲れている時は薬にもなりそうなそばでした。
ちょこんと付いてきた焼き鯖鮨2貫は押し鮨でほんのり甘く、さっぱりしたそばとの対比が絶妙でした。
店内には越前蟹やソースカツ丼の興味深いメニューが張られていましたが、ゆっくりもできず2軒目に向かいます。
昭和27年創業の「利久庵」。中に入ると2時過ぎだというのに賑わっていました。
ここでは「納豆そば」と「もりそば」です。
そばはいずれも御前蕎麦。白くて繊細なそばはサラサラッとした 喉越しでした。
ご丁寧にも若旦那さんが説明をしてくださったり、隣では団塊の世代らしき男性4人が「いたわさ」を
アテに冷酒で歓談、やがてもりそばを注文し美味しそうに手繰っておられました。
私はなんだかすっかり和んでしまいました。
2軒とも完食しているのでお腹は一杯、少し散策を楽しみながら3軒目に向かいます。
今、日本橋は再開発の真っ最中、次々と新しいビルが立ち並んでいきます。
日本橋の歴史を残しながら新しい街並みになっていくのでしょうが、是非とも大人が楽しめる街に
なってほしいと願っています。
暫く神田方面に歩いていくと3軒目に着きました「室町砂場」です。
130年余り続いている老舗の蕎麦屋さん。皆さんと一緒だから入れるけど一人で入るにはちょっと勇気が
いるかもしれません。
ここが最後なのでちょっとお酒も飲みました。
老舗の風格を感じながら、そば前「筍の姫皮とじゃこのさっと煮」「あさりの生姜煮」
「玉子焼き」を
楽しむ至福の時を過ごしました。
そばは元祖「天もり」。
冷たいそばを温かい汁で、その汁の中に海老のかき揚げが入っています。
そばは一番粉だそうで少し色がついていますが江戸前なのでキリリと細切り、
汁はかき揚げが入っているのでコクがあり、 そばと天麩羅を交互に美味しく頂きました。
江戸つ子の好きな食べ物はお蕎麦、鮨、天麩羅、鰻、おでんと教えて頂き、
私も江戸っ子の端くれになりたいと思いました。
平成27年3月25日
日本橋そばの会
会長 横田節子