旅の楽しみの一つにその国の食物を味わうことがあります。
もちろんこれは絶対に外せない、しっかりと食べつくしてまいりました。
シュニッツェル(薄いカツレツ)、グラーシュ(ビーフシチュウ)、ターフェルシュピッツ(ブイヨンで煮込んだ薄味のボイルドビーフ)どれもジャガイモが付け合わせになっていて、ゆでたもの、小麦粉と練って団子にしたもの、フライドポテトを粗みじん切りにしたベーコンと炒めたものといずれもたっぷり添えてありました。私はこのうちの一皿とワインがあれば夕食はもう大満足です。

ところでオーストアは酪農が盛んな国で、肉が比較的安いようです。しかもブロックや厚切りで売られていて、日本人は薄くスライスした肉に慣れているので困ると聞きました。早速スーパーの精肉売り場で確認、なるほどと納得しました。これでは「焼きそば」や「肉じゃが」はできそうにありません。外国で暮らしているとこの 2 つは無性に食べたくなるそうで、知りませんでし
また、チーズ、ヨーグルトも美味しくて、私は毎朝 250 gのプレーンヨーグルトをしっかり食べました。食べ応えがありましたが、おかげで旅行中はずっと元気、ヨーグルト効果だったと思っています。そういえば缶ビールも 500 ㎜ℓ缶で 350 ㎜ℓ缶は売られていません。種類もたくさんあって日本より安価、どれが美味しいか分からないので陳列ケースの前で迷っていると、若い男性がサーっと一本取って行きました。すかさず私もそのビールを真似して一本買い、部屋で飲んでみるとコクのあるドイツのビールみたいな味がしました。

さて、ウイーンと言えばカフェ。もちろん何度も行きました。ただ残念なことにザッハトルテは食べられませんでした。何度もホテルザッハの前は通ったのですが、お茶の時間帯はカフェには行列ができていました。激寒に外でカフェに並ぶというのはとても無理、空いている朝にと思っても、あの重そうなチョコレートケーキを挑戦する気にはなれませんでした。そこで代わりにウイーン風アップルパイを食べてみました。パイ生地は薄くて、中にはリンゴ煮がぎっしり詰まっていました。思いの外、甘くなくあっさりしていて美味、たっぷりのクリームソースが添えられています。カロリーはどのくらい?

地下鉄に乗って Y さんお勧めのウイーンで 1 番美味しいコーヒーを飲みに行ったり、市場を散策したり、マックカフェに入り、日本と味は同じかどうか確かめたりと、楽しい時間を過ごしました。
オーストリアは昔から水が美味しいことで知られ、ホテルでも生水が飲めますし、カフェでも必ず水が添えられていました。水が美味しいことは全ての料理が美味しいことになります。(そば打ちには良い環境だわ……。)
滞在中、私はスーパーマーケットに何度も足を運び見て回りました。オーストリア人は BIO が大好きで身体に良いオーガニック製品がたくさん並んでいました。
ありました!そば粉です。 BIO と表示がしてあります。グルテンフリーともあります。小麦粉アレルギーの方が買われるのでしょうか。 このそば粉で何を作るのだろう。
今回は残念ながら日本料理店に行く機会がなく、ウイーンでのそば事情は皆目分かりませんでした。でもそば粉は売られている。水も美味しい。案内役の Y さんから「季節の好い時にそば打ちに来ませんか」と提案がありました。どうしようか、計画を立ててみようか、
「行こうよ」耳元で誰かが囁いています。

平成28年1月20日
日本橋そばの会
会長 横田節子

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