9月24、25日は北海道の新得町で四段位の認定会、10月2日は山形県寒河江市で三段位の認定会があり、新得認定会では司会進行役、寒河江認定会では審査員を担当させていただき準備も含め、緊張の連続でした。新得町は台風10号の被害が大きく、ライフラインの水道も止まり心配されましたが、何とか認定会を開催することができ、北海道の皆さんには本当に感謝をしています。
さて、認定会の司会進行も審査員と同様で受験者の皆さんと深く関わることになります。司会では受験者の皆さんを紹介するために前もって一人一人のプロフィールを読み込みました。限られたスペースにびっしりと書き綴る方や、さらっと書かれる方と様々ですが、90余名、四段位の道のりは波乱万丈で、例えば、仕事の関係で途中そば打ちから離れた人、思いがけず体調を崩し、一時そば打ちが出来なかった人、前回の認定では不合格になり再挑戦した人たちと、自分の強い意思と仲間の応援、そして家族の協力がなければここまで挑戦はできなかった方たちばかりでした。私は読みながらずっしりと気持ちが重くなりましたが、当日は皆さんの思いを正確に伝え、最高のそば打ちができるようサポートに心がけることにしました。
2日間に渡っての四段位の認定会は順調に進みましたが、合否の分かれ目は練習量もさることながら、そばに対しての思い入れではないかと、そば粉は生き物らしい、その扱い方で決まると変な結論になりました。
昼休み、新得町を散歩しました。川の復興工事はまだ時間がかかりそうです。
あれ?橋の欄干に新得町のゆるキャラかな?スキーをしているかわいい坊やを見つけました。橋の欄干に等間隔に幾つも付いていました。さっそく役場の方に聞きましたが知らないと…。勝手に「新得町の新ちゃん」と名付けました。

翌週は寒河江三段位の審査、やはり三段と四段の技量の差は格段に違います。三段はつなぎが四段に比べ多いので打ち易くはなっていますが、受験者は1.5kgのそば粉を扱うので精いっぱいな方が多くいらっしゃいました。やはり四段の受験資格は三段の認定から2年の経過が必要で、この間の練習や活動は必修なのだと思いました。でも自分も含めてどうしてこんなにも夢中になってそば打ちをするのか、そば打ちを楽しんでいる人はいるのか、まったく認定会は全員が真剣でした。
ところで寒河江の認定会前日に行われた第3回シニアそば打ちジャパンカップ大会、第2回丸延し名人大会は楽しい企画で、シニア大会の出場メンバーは長年そば打ちをされておられるおなじみのメンバー、生き生きとそば打ちを楽しんでおられました。私も皆さんのように年を重ねていきたいと願う瞬間でした。そして、全国の郷土色を出した丸延し大会は審査しながら私の方が多くを学ばせていただきまた。
たかがそば打ち、されどそば打ち、到達点が見えません。
山形新聞に載ったよと知らせていただきました。自分の審査風景を見るのは初めてです。

平成28年10月12日
日本橋そばの会
横田節子

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