ほしひかる先生講演会記録(平成28年3月5日(土)実施)

中央区の講師派遣制度により、ほしひかる先生を講師としてお招きし、「江戸蕎麦は
日本橋から始まった」と題してご講演を頂きました。私達「日本橋そばの会」にまこ
とにゆかりの深いご講演内容で、会員一同興味深く拝聴し、活発な質疑にもお応え頂
きました。その後、ほし先生を囲んでの懇親会でも様々な蕎麦文化談義を通じて親睦
を深めさせて頂きました。
研鑽会等の今後の会の活動においても、そこに流れる食文化としての歴史や当会ゆか
りの日本橋の人々が果たしてきた役割などにも思いを寄せながら、一層奥深い境地を
目指して行きたいと思います。ほし先生、誠にありがとうございました。今後ともよ
ろしくお願い申し上げます。

日 時:平成28年3月5日(土)15時
場 所:中央区人形町区民館
講 師:ほしひかる先生(NPO法人江戸ソバリエ協会理事長・エッセイスト)
テーマ:江戸蕎麦は日本橋から始まった
出席数:会員18名
【心に残るご講演内容抄】
・鎌倉時代に効率の良い挽き臼(それまでは突き臼)が伝わってから粉食が始まる。
・挽き臼は超高級品、最初は裕福な都会(京都)、お寺などから。
・麺食が始まるのは室町時代から。ソーメン、うどん、冷麦、そして蕎麦切りの順。
・室町末期に始まった蕎麦切りは江戸時代に入り、その中心の日本橋で発展。
・参勤交代による江戸単身赴任者のための外食産業が勃興、その1つが蕎麦切り。
・最初は蒸籠で蒸して小分けにする「けんどん蕎麦切り」、汁は「味噌だれ」。
・その後、「ぶっかけ」、「しっぽく蕎麦」、「更科蕎麦」、「鴨南蛮」などが創出
される。
・食文化を発展させる構図は、「第1群:優秀な料理人(シェフ)・経営者・食
材」、
「第2群:粋な食通によるサポート、マスコミによるサポート」があること。
・フランス料理やワインしかり。江戸蕎麦の世界もこれにぴったり当てはまる。
・品質の向上と多様化の両面で、日本橋の人々を中心に江戸蕎麦は発展した。
・江戸蕎麦のルーツは日本橋!!!

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