2018 年 2 月 18 日の四段位東京認定会にて何とか合格することができました。日本橋そばの会の皆様のご指導とご声援に深く御礼申し上げます。
加えて、当日応援に駆けつけて下さった会長や、運営スタッフとして参加されていた先輩方から激励を頂いたことで、加水に失敗した後も心が折れずに最後まで頑張れたと思います。審査準備・片付けでも、正式運営スタッフであったHさんが手伝って下さいました。仲間に手伝ってもらえるのは初めての経験で、単に助かるだけでなく、緊張をほぐして気持ちを落ち着かせることもでき、ありがたさが見にしみました。重ねて感謝申し上げます。
最大の失敗は加水不足でした。審査用として事前に斡旋されていた粉よりも 30g は多く入れないと駄目だったようです。本当は「そば粉と協力しあって美味しいそばを打つ」ことが目標だったのですが、カチカチの麺帯を相手に完全に格闘状態でした。延しの段階で、縁はギザギザ、中央部も編み目状に裂け目ができ、「切りでも麺線がボロボロ崩れるだろうな。来年また頑張ろう」と思いながら包丁に入りました。ところが切り始めると予想より繋がりが良く、「まだチャンスがあるかも」と思い直し、切りカスの増加を極力抑えるために(四段位以上は切りカスの計量があります)、直前練習でご指導頂いた「切れた麺線も切り板から細かく拾って生舟に並べる」ことを時間の許す限り励行しました。終了後に生舟の回収担当の方が「お持ち帰りですね。今までで一番綺麗です」と言って下さ ったことはとても嬉しく、かすかな希望が残りました。結果はギリギリの合格、最後の切りの点数で合格圏内に滑り込んでいました。
本番の粉が事前のものと大きく異なる可能性を軽視して、加水不足を回避するための手段を取らなかったことが大きな反省点です。特に四段位の「粗挽き+つなぎ 100g 」では標準で 820g 位は入れるので、仮に加水不足であっても鉢の中はベトベト状態となるため、練る前に適正加水かを判断するのはかなり難しいです。そのため、鬼怒川での研修会でも「まず半分を試し練りして、硬かったら残りの半分に再度加水する」等の方法を習っていたにもかかわらず、安易に省略してしまいました。私の失敗が今後四段位を目指される方の参考になればと思います。
三段位までの練習では、出来た生そばを職場やご近所に提供して大変喜ばれましたが、四段位の生そばは非常に切れやすいため、おいそれとは人様に差し上げづらく、「食べてあげられなくてごめんね」と念じながら廃棄せざるを得ないことが精神的に一番辛いことでした。審査方法の見直しとかで何とか出来ないのかなぁと思案するこの頃です。
幸いにも何とか当面の目標をクリアできましたので、今後はゆったりと構えつつ、会の興隆に寄与できればと思っております。今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。