10月6日 板橋で開催された初二段位認定会において、初段合格をいただきました。
試験に向けて、日本橋そばの会の皆さんからのご指導により、乗り越えることができました。
合格までの道のり、練習、試験に向けて感じたことなど少しだけではありますが、今後初段を受験される方の一助になればと思い寄稿させていただきます。(諸先輩にとっては常識のことが多いですが、ご容赦ください)
まずは、私の蕎麦打ちのきっかけですが、2022年10月から全麺協の蕎麦打ち教室に参加し、月1回のペースで通っていました。その中で、本格的に段位に挑戦したいと考え、今年4月に日本橋そばの会に参加させていただきました。
今年初段を受けたいと漠然と考え、月2回ほどの会に参加し、700gの二八そばを練習しました。正しい手順で、上手なそばを打つことを目指しますが、まずは一つ一つの工程が、うまくいくはずなく、諸先輩にご指導をいただきながら、時には、実際に少し手直しをしてもらいながら、四苦八苦しながらなんとか食べられるそばにするという感じでした。
それが、試験の2ヶ月前まで。本当に試験を受けるレベルになっていないのではという思いでした。
7月に初段のスケジュールと申し込みが開始されたことを聞いて、速攻で申し込みをしました。試験は40分ですが、普段は1時間以上かかっている状況。時間内に終われるかが最大の関心事です。8月9月と時間を意識して練習をしましたが、なかなか時間内に終えることができませんでした。
初めて時間内にできたのは、本番の2週間前、板橋で模擬試験に参加した時でした。
工程ごとに時間を区切って、その時間内で終わらせることに専念する。練りも延しもいつもは
じっくりやるところを時間で割り切ることで、そばの出来はいまいちかもしれませんが、まずは一度時間内で終わらせることを経験できたのは、よかったと思います。
また模擬試験では慌ててしまい、のし棒を落としたり、普段やらないことをやってしまうことに自分でもびっくりしました。
想定外を想定内に。やってしまっても、慌てずに対処することも想定しておいた方が良いです。ただ、試験で慌てて手を切ってしまうと、どうすれば良いか、答えを持っていないので、どなたか教えてください。
その後、練習の機会が2回ありましたが、各工程を時間内に終わらせるために、その過程でどこまでは最低やるべきかの見極め、効率的にやるためにどうするかを頭でイメージして練習に臨む様にしました。また、最後の片付けも、最初からの配置、段取りが大切で日頃から習慣が必要と教えていただいたことが、時間短縮と同時に綺麗な整頓に繋がることを実感しました。
本番は、道具は、Sさんから貴重な名工の包丁と駒板をお借りし、それ以外は自分で用意して臨みました。
午前の1組目(速攻の申し込みの成果か、ゼッケン2番でした)の試験となりましたが、二段を受験するHさんとIさんと一緒だったことは非常に心強く、応援もいただき、緊張することもなくできました。
女子高校生もちらほら、年齢的には自分に近い人も何人かいる。男女比は、少しだけ女性の方が多い位でしょうか。審査は5名の審査員の方が、審査表をもちながら、1回12名の受験者の作業を審査するものでした。
実際の出来は、練りは造粒が十分でない状況で終わらせたり、延しもとにかく正方形にすることにこだわってしまい、厚さが均一かは怪しい状態ではありましたが、そこは未熟者ゆえに許していただくとして、前日にもご指導いただいた片付けだけは時間内でしっかりとできました(笑)
夕方の合格発表まで時間がありましたので、二段のお二人の応援もさせていただき、あっという間の1日でした。結果は、なんとか合格。初段23名、二段18名、欠席の方以外はみんな合格の様でした。
今回、合格をいただけたことは、ご指導、応援いただいた諸先輩方のお陰であります。ありがとうございました。
試験を受けるとなってから大昔の進学の時の受験生に戻ったかのようで苦痛でしたが、今回、限られた時間の中でそれぞれの作業の意味を考えながら作業をする経験を得たことは非常に有意義でした。
まだまだひよっこですが、やっと蕎麦打ちの楽しさ、そばの美味しさを、そばの会を通して
わかってきたような気がします。
これからも二段、三段と精進できたらいいなと思いますし、楽しみながら蕎麦打ち、日本ならではの蕎麦の文化を学んでいけたら良いなと思いますので、引き続きよろしくお願いします。